製造業

CPQ:リマニュファクチャリングとサーキュラーエコノミー

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CPQ:リマニュファクチャリングとサーキュラーエコノミー

CPQを使えば、製造プロセス全体にリマニュファクチャリングの考え方を組み込むことができます。

読者の皆さんは、最近電子機器を買ったとき、どれを買おうか選んでいるときに使用済み製品をリユースしたプロダクトをいくつも見かけたことはないでしょうか?リユース品というものは昔からそこらにあるものですが、現在このリユース品の市場は着実に成長しており、複雑な製造プロセスの一部としてあらかじめ組み込まれるようにまでなっているのです。

もっとも歴史的には、リマニュファクチャリングのプロセスは簡単なものでした。たとえば所有していた自動車を販売代理店を通じて取引に出すことができて、販売代理店のディーラーは機械的な故障がないかざっと調べて明らかな不具合を直しておく、といった具合です。そして、凹みがあれば修復し、ワックス掛けをしたら、売り場に出して終わりです。製品の再生利用はこんな風に、顧客は販売代理店に古くなった機器を直接持ち込むだけの簡単なものでした。

このモデルは、スペースシャトルの再利用のようなもっと複雑なケースでも大きく変わるものではありません。もしくはもっと最近では、スペースXが定期的に打ち上げられる衛星のためのブースタを再利用するケースでも同様のことが言えます。

リサイクル産業は、使い古された製品を再製造プロセスに乗せるために必要なリバースロジスティクスの仕組みをサポートする、包括的なインフラストラクチャを構築してきました。再製造プロセス全体の観点からも、その中の個別のプロセスの観点からも、製品の再製造プロセスは重要な課題と言えます。

Best Buy(訳注: アメリカの家電量販店)の入り口を通れば、電機部品、バッテリー、製品そのものなど、様々な種類の再利用可能なパーツを回収してリサイクルためのゴミ箱が見つかります。このようなリサイクルセンターを、日用品店、自治体のオフィス、その他の商業施設などで目にする機会はますます増えてきています。

それに伴い多くの製造業者が、再生産のアクティビティの活動を自身の生産プロセス全体のなかに統合することを価値あるものだと考えるようになってきています。しかしサーキュラーエコノミーのヴィジョンを真に実現するには、その前に解決すべき、リマニュファクチャリングの障害となる問題が数多く存在しています。

リマニュファクチャリングの課題に対してCPQが果たす不可欠な役割

英国の企業グループ「再製産・再利用センター」(英文ページ)によれば、リマニュファクチャリングを製産プロセスの中の一要素としてはもちろん、それ自体一つの産業として拡大していくのには、いくつか課題と障害があると言います。その内容を手短に確認して、どのように解決されるかを検討してみましょう。

コアとなる収益 – 商品の市場価値は変わりやすいものです。[再利用可能な商品を特定するためのコストを削減するには、その商品がどこにあり、どれくらい使用済みで、取り替え時期がどれくらい差し迫っているのかを知る必要があります。

CPQや、CRMなどそのほか顧客に接するソリューション(英文ページ)には、そのためのデータが蓄積されます。情報はプロダクトのレベルだけでなく、コンポーネント、オプション品、組み立てキット、パーツのレベルでもデータが蓄積されます。構成管理ツールであるCPQを使用して製品を販売すると、選択されたカテゴリや顧客に提供された部品構成を反映したBOMが作成されます。またCRMからはプロダクトの配送、組み立て日を知ることもできます。

これらの必要な情報(英文ページ)を活用すれば生産者は、サービスの寿命や平均故障率その他の指標値から、アップグレードや取り替えなどで再生利用の機会がいつ訪れるかを予測することができます。

価格 – リサイクルされた部品を製品の供給プロセスに組み込むにあたって、どの部品が新品でどの部品がリサイクルされたものなのか、CPQを使えば識別することができます。リサイクル品を使用した場合に異なる価格とすることも、CPQによる積み上げ式原価計算を使えば実現できます。たとえば新品とリサイクル品どちらを選ぶかのオプションを、商品構成の選択プロセスのなかに設計として組み込むことができます。個々のコンポーネントはもちろん完成品についてもCPQでは複数の価格表を定義しておくことができるので、再生利用された製品の価格表もCPQを使えば簡単に実現することができます。

法的障壁 – 再生品を実際に流通させるには、再生利用された部品や素材の使用を留めるなんらかの法的禁止措置が存在していないか、考慮に入れておかなければなりません。そのような障壁は時代とともに減少し、多くの会社が再生品を選択肢の一つとして、あるいは標準のプロセスとして採用するようになっていくはずですが、それでも新品の部品を使用するよう要求する法的制限は残り続けることでしょう。

CPQを使えばそうした法的規制も、製品構成全体にわたって部品やオプション品の選択プロセスを定義するビジネスルールに組み込むことができます。ある一定の顧客や顧客層が再生品の使用を禁じられていたり、地理的ないし地政学的な観点から法的規制が存在するということはありそうなことです。CPQはそのような制約も上手く処理し、エンドユーザに課された法的規制の負担を取り除いてくれます。

プロダクトデザイン – 再生利用品の中には、元の製品全体の中からリサイクル時に取り出すのが難しいものがあります。こうした再生利用品の評価価値を最終的に決定する要素には、継続したリユースのしやすさに関するいくつかの評価基準が関わってきます。CPQでは複数の品質基準を定義することができ、基準に満たない製品の使用を禁止することができます。

顧客からの認知 – わたしたちは誰でもたいてい、新品を欲しがるものです。高額であったり、精巧で複雑な製品である場合には特にそうです。いまから買おうとするものが、使い古したものでなかったり、製品寿命を短くするような使われ方をしていなかったかを知ることができれば、顧客に安心感を与えることができるでしょう。

CPQでは製品全体の中で再生品を利用している部分を特定することができます。顧客に対して製品構成にふさわしくコストを抑えた競争的な価格のプロダクトを提示することで、顧客は新品にするか再生品にするか、充分な情報にもとづいた決定を下すことができます。

意志決定からブラックボックスを取り払うことで、より誠実で役に立つサービスを提供することができるのです。リサイクルパーツが使用されていても気にしないという顧客も存在するでしょう。コストが大きく節約される場合には特に。

スキル不足 – これは特にリバースロジスティクスのサプライチェーン末端になればなるほど真剣な問題になってきます。部品交換の対象となるパーツ候補を評価し、修復/再調整を行うには専門的な知識が要求されます。CPQではこの問題に対して、製品構成管理のときのインタラクティブな質問形式と同じように、リサイクル部品が自社に入荷したときに分類プロセスをサポートすることができます。部品の状態、経年数、数量その他の要素をドキュメント化しておくことができ、一貫した基準にもとづいて製品の最終的な分類をサジェストすることができます。

機密情報 – ビジネス上の機密に該当するようなプロセス、スキル、素材などを利用した自社固有の技術に強みを置く企業にとっては、機密情報の取り扱いは悩みの種でしょう。多くの場合、その製品の専売特許とも言える要素が競争優位を失っていくのつれて、機密情報としての保護の必要性も低くなっていくものです。

CPQでは機密情報に該当する特定の部品を識別することができます。プロダクトに対するラベリングやトレーサビリティの機能を使えば、保護に値する技術を含んだ組立品がメーカーのもとに直接返品されるように保証することができます。

リマニュファクチャリングを当たり前の活動にするために

リマニュファクチャリングは今日、企業がグリーンでエコに対して責任を果たしているというイメージ作りのために持ち出してくるポーズにすぎないものではなく、製産プロセス全体にとってメインストリームになったと言ます。リサイクルの技術やプロセスの活用は今後ますます増大し、より多くの企業にとって当たり前のことになるでしょう。

CPQのようなテクノロジは、製造業者がより迅速に、少ない負担で製造プロセス全体のなかにリサイクルを取り込むことをサポートします。

CPQ:リマニュファクチャリングとサーキュラーエコノミー