Dennis Eagle社、CincomのCPQテクノロジーを活用し生産性をアップ

CPQ導入事例:今回ご紹介するのは、廃棄物・リサイクルの特殊車両製造業の事例になります。CPQの導入により、大幅な生産性の向上を実現しました。

導入背景

Dennis Eagle社は、Terberg RosRocaグループの一員で、ごみ収集車(塵芥車)の設計・製造における世界的なリーダーです。同社は車体、シャーシ、ビンリフトを製造しており、それぞれに異なる車軸構成、長さ、幅、重さがあります。英国の地方自治体や民間の請負業者向けに年間1,000台以上を製造しており、欧州大陸、北欧、オーストラリア、米国など海外でも顧客基盤が拡大しています。

Dennis Eagle社の注文のほとんどは、同社の車両を熟知しているリピーターからのものです。しかし実際の仕様や各車両の多くのオプションについて、通常は営業担当が構成仕様のガイディングをしていました。そのためオプションの定義を標準化する方法が必要でした。

グループ・エンジニアリング・ディレクターのKeith Day氏は言います。

「なぜならば、同じオプションでも営業マンによって説明の仕方が違うからです。また、お客様に必要であるオプションをお薦めするだけでなく、すでに我々が持っている標準的なオプションをお見せするための簡単な方法も必要でした。

ほとんどの場合、これらの既存のオプションでお客様の探しているものが満たされるので、新たに何かを作るための追加コストを節約することができるのです。さらに、販売から製造までの全工程を自動化したかったのです。」

ベンダー選定

グループコンフィギュレーションマネージャーのGraham Heydo

CPQベンダーを探し始めたとき、シンコム社は、そのルールエンジンの使いやすさと、ソリューションの柔軟性で際立っていました。また、シンコム社のヨーロッパのコンサルティングチームとサポートチームの密なコミュニケーションが取れる距離の近さや経験豊富さも決め手となりました。」

実装と導入価値

導入には1年半を要し、きちんとしたプロセスに従って行われました。定期的なミーティングもあり、お客様先とシンコムの両方で開催され、Dennis Eagle社側は必要に応じてトレーニングや他の人物にアクセスすることができました。

Day氏によれば「まず販売注文の段階が実装され、次に設定された仕様から作成される作業指示書の生成に移りました。そのため、製造BOM(部品表)は作業指示書から自動的に生成されるようになりました。全体として、プロセス全体が非常によく管理されており、導入は計画通りに進みました。」

 

以前は、Dennis Eagle社のプロセスは手作業で、数人のキーパーソンの知識に頼っていたのですが、今では、そのようなことはありません。

Cincomのソリューションでは、プロセスは自動化され、ガイドされるようになります。営業は何が提供できる製品かを確認し、あらかじめ定義された機能とオプションのリストから選択することができます。

営業はこれまで通り、お客様からの特別な要望を受け入れる柔軟性を持って仕事をしています。しかし、その特別な要望は、まずは進めるべきかどうか正しく判断し、契約を締結したうえで進める必要があります。いまでは存在しない製品を見積してしまうようなことはなくなりました。これにより、新しい機能やオプションを追加するかどうかの議論がより構造化され、顧客にコミットメントする前に、前もって行われるため、時間を節約することができます。

生産性の向上

Cincomのソリューションにより、多くの"ノイズ"が取り除かれました。というのも、間違った部品表を修正するために対応する時間をプロセスに組み込む必要がなくなったからです。」とDay氏は説明します。

このため、「何が問題だったのか、再発防止のための調査」に縛られることなく、生産量を増やすことができるようになったのです。これまで原因調査に費やされていたリソースは、現在、新規受注を処理するために生産的に使用されるようになりました。

シンコム社と仕事をするということ

シンコム社とまた仕事をしたいですか、という質問に、Day氏は「ええ、Microsoft Dynamicsの導入で実は今また一緒に仕事をしているんです」と答えました。

Day氏によると、

「選定当初、ERPシステムとしてMicrosoft Dynamics 365を導入することが決まっていました。そのため、その環境下でインターフェイスを提供する組織を探していました。そして、シンコム社の場合、以前にこの種の導入を経験したことのある経験豊富な人たちが在籍していることが分かっていました。また、Terberg RosRocaグループ内の他のビジネスにもこのシステムを導入しています。ですから、事実上、私たちはもう一度、すべての導入プロセスを経験することになるのです。

 

私たちは、複雑な製造環境にシステムを導入する大変さを経験したことのある、実績のあるベンダーを求めていました。シンコム社からは『弊社は以前にもこのようなシステムを導入したことがあり、その経験から学んだことがあります。この方法でやれば、時間とコストを少し節約でき、より効果的に導入できますよ』というふうに過去の経験から裏付けされた効果的な導入方法について説明をしてもらいました。それは、私たちにとって非常に有益なことでした。

 

シンコムと一緒に仕事をすることをお勧めするのは、彼らの人材の質の高さです。私たちが関わったすべての人が、とても丁寧で、プロフェッショナルで、かなりの経験を積んでいます。問題が発生するたびに、シンコムはその問題をできるだけ早く解決する方法を建設的に検討し、私たちは軌道に乗ることができました。これは非常に成功したプロセスです。」

マスカスタマイゼーション時代を支えるCPQソリューション

事例まとめ

産業分野:

  • 廃棄物・リサイクル特殊車両

所在地:

  • イギリス ウォーウィック(Warwick, England

 目標:

  • お客様のニーズに合わせてカスタマイズできる、先駆的なゴミ収集車の開発

課題:

  • 英国での直販およびグローバルな輸出市場とのクロスチャネルの整合性
  • 日々進化する法規制

 結果:

  • 時間短縮
  • 販売見積とフルフィルメントプロセスの正確性
  • 生産性の向上
  • 車両オプションの全体的な統一したビュー

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