CPQのメリット、もっとも効果的な5つのポイント

CPQのメリット、もっとも効果的な5つのポイント

「Configure(製品仕様)」「Price(価格設定)」そして「Quote(見積り)」。営業活動を行うにおいて、これらの要素をいかに迅速に、さらに的確に処理していくかがビジネスの成否を決める鍵となります。

そうした、最適化された営業環境を整えるために必要な“CPQ”をご存知でしょうか?CPQは前述した要素の頭文字を取ったもので、見積業務やそれに付随した業務を効率的に行い、収益性を上げるために不可欠なITソリューションとして知られています。

CPQを導入することで企業は様々なメリットを得ることができますが、今回はその一部を紹介していきたいと思います。

CPQを導入するメリット

見積をすばやく、正確に作成する

CPQを導入する企業の多くは「見積業務を効率的に行いたい」というニーズを持っています。従来のExcelで管理しているような環境では、受注から見積作成までに多くの時間を費やしてしまう上に、承認フローも滞りがちです。

このため、受注から見積提出まで数日~1週間以上かかってしまうというケースも少なくありません。果たしてこれで「顧客満足度を最大化している」と言えるのでしょうか?答えは当然「No」です。顧客は常にスピーディな、そして的確な受注処理を望んでいます。

CPQはこうした“鈍化した”環境に対して、すばやく、そして正確に見積作成を行うための機能を提供してくれます。

取引先専用インターフェースより受注が発生し、そのデータをすばやく処理して見積書に反映、さらにシステム化された承認フローにより承認作業を効率化。営業は見積作成を迅速に行うための環境を手にし、よりすばやく次のアクションに繋げていくことができます。

見積作成におけるミスを軽減できるというのも大きなメリットです。Excelなどで管理している環境では、見積ミスが起きやすいという深刻な問題があります。割合は企業によって異なりますが、10件に1件はミスが発生しているという企業も少なくないでしょう。

そうした見積ミスは作業の手戻りを生むだけでなく、取引先からの信頼性を損ねる結果にもなるので最大限の注意が必要です。CPQでは予め製品情報を登録しておいたり、値引きルールなどを設定しておくことで、ミスなく正確な見積作成が可能です。

提案力を高めビジネス獲得に貢献

見積業務と同時に効率性を高め、パフォーマンスを向上させたいのが“提案”です。特に顧客の要望によって製品仕様をカスタマイズするような企業では、提案力によって利益率が大きく変化します。

 

導入事例:シーメンス社
導入事例:イーワン社 

では、提案力はどのように高めればいいのでしょうか?そのためには、提案業務を効率化し、迅速かつ正確な提案書を作成することが大切です。

CPQの標準化されたテンプレートや自動化されたドキュメント作成機能を活用すれば、作成コストを大幅に低減することができます。すなわち、より戦略的な部分へと注力することができるようになるのです。

また、CPQは提案に応じて契約後に必要なドキュメントを即座に作成します。これにより作業効率性は飛躍的にアップし、かつ正確性も高めることが可能になるでしょう。

マス・カスタマイゼーションの実現

大量生産(マスプロダクション)と受注生産(カスタマイゼーション)。2つの代表的な生産方式は、それぞれにメリット・デメリットがあります。大量生産は生産コストを最小限に抑えることができますが、細かい製品仕様の変更に対応できません。逆に受注生産は顧客の要望に応じた製品仕様が可能ですが、必然的に生産コストが上がってしまいます。

そして、これら2つの生産方式を掛け合わせたものが“マス・カスタマイゼーション”です。

マス・カスタマイゼーションは大量生産としての生産性を維持しつつ、顧客の要望に応じて製品仕様を変更するような、受注生産としての側面も持ち合わせています。その概念自体は1990年代前半には登場していますが、ITソリューションの進歩も相まって、昨今注目を集めている生産方式です。

すでにアディダス社の「mi adidas」やハーレーダビッドソン社の「Builde Your Own Bike」など、多くの成功事例が存在しています。

CPQは、このマス・カスタマイゼーションを実現するためのITソリューションだと言ってもいいでしょう。

Eコマースと連携しWeb上での製品構成を豊富にした上で、見積作成から生産計画、生産、出荷などのサプライチェーンを効率化することで、マス・カスタマイゼーションを可能にします。

バックオフィス・Eコマースとの連携

マス・カスタマイゼーションを実現するために、CPQはあらゆるシステムと連携し、ERPの一部として構築することができます。Eコマースはもちろんのこと生産システムや購買システムといってバックオフィスと連携することで、営業だけでなく、生産部門全体の業務効率性を高めることも可能になるのです。

権限設定によるセキュアなアクセス環境

Eコマースとの連携やバックオフィスとの連携において心配なのが“セキュリティ”でしょう。昨今はランサムウェアの脅威やWebサイトを狙ったサイバー攻撃など、深刻なセキュリティ事件が相次いで起きています。

また、大企業だけでなく中小企業まで狙った無差別なサイバー攻撃も増加しているので、すでに“対岸の火事”では済まされない状況にもなっているのです。

そうした中注目したいのがセキュリティ機能です。特にCPQは取引先専用インターフェースがあったり、バックオフィスと繋がったりと、外部ネットワークとの接続に加え機密情報を多く管理するITソリューションです。

万が一そこを狙われてしまえば、あっという間に情報漏えいなどのセキュリティ事件につながってしまうでしょう。

そこでCPQは認定取引先、ディストリビューター、個別営業担当に対して適切な権限設定を行うことができます。もちろん、すべてのCPQがというわけではなく、あくまで一部の製品ですが、こうしたセキュリティ機能を有しているものもあります。

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Cincom CPQ™って、どんなITソリューション?

Cincom Systemsが提供するCPQ製品である「Cincom CPQ™」。実は、今回紹介したCPQのメリットはこのCincom CPQ™を参考に紹介したものです。

見積業務の効率化、提案力の強化、マス・カスタマイゼーションの実現、周辺システムとの連携、セキュリティ機能。Cincom CPQ™ならこれらのメリットをビジネスに取り入れることができ、かつ他にも様々なメリットを皆さんに提供できます。

まとめ

CPQを導入したからといって、今回紹介したようなメリットを必ず獲得できるわけではありません。如何に運用していくかはもちろん、最も大切なのは最適な製品を選ぶことです。見積業務に対する企業のニーズは実に様々であり、そのニーズに応じた最適な製品があります。

これを確実に見極めることで、自社にとって最適なCPQ環境を構築し、様々なメリットを得るための基盤を整えることができるのです。

まずは各プレイヤーの特長をしっかりと理解し、自社にとって必要なCPQとは何かを、第一に考えていただきたいと思います。

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