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CPQと3Dの相性

  • Osamu Urakawa
CPQと3Dの相性

CPQとCX

本ブログの「CPQとは」のところでCPQの定義を紹介したが、CPQを利用したビジネスモデルとは、自社の商品やサービスを提供するWeb上に開店した「無人店舗」のようなものである。

そのため、CX:カスタマーエクスペリエンスは、CPQで構築された「Web無人店舗」にとって、ビジネス成功の重要要因になっている。もし、このWebサイトにおけるCXの仕掛けが顧客に十分な満足を提供出来ていなければ、おそらく、その「Web無人店舗」はお客様から高い評価を得ることが出来ず、再訪問される可能性も低くなるであろう。

ここで改めて、CXとは何かを考えてみることにしよう。CXを説明するとき、以下のように分類される。

  • SENSE (知覚的経験価値):視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を通じた経験
  • FEEL (情緒的経験価値):顧客の感情に訴えかける経験
  • THINK (創造的・認知的経験価値):顧客の知性や好奇心に訴えかける経験
  • ACT (肉体的経験価値とライフスタイル全般):新たなライフスタイルなどの発見
  • RELATE(準拠集団や文化との関連づけ):特定の文化やグループの一員であるという感覚

マーケティング用語集より

これらは製品、サービスを提供する者が顧客へ対する訴えかけにより、顧客がどのような経験を得るかということを分類したものである。特に「知覚的」経験価値は「Web無人店舗」に来店する顧客に対して、GUIを通じて、その価値提供の仕組みを設置して、様々な経験価値を提供するものと考えられる。

CPQはものを「CXで売る仕組み」

CPQ の機能をICT利用の前提で説明するとき、C:コンフィギュア(構成決定)を視覚的経験価値で提供するために「3Dを利用したGUIの提供」は、製品によってはより高い経験価値を提供することになる。これは、製品構成が複雑な工業製品などに限ったことではなく、アパレル商品やスニーカーなどもその対象になる。

事実、既にCPQが普及している欧米では、製品構成の難易度に関わらず、また、BtoB、BtoCにも関係なく、3DをそのGUIとして利用する事例が少なくない。

CPQ導入による効果として、導入元に企業側の業務プロセスの改善を挙げることがあるが、実はこのCXを提供することによる最大の期待効果は顧客経験価値を高めることに他ならない。CPQを導入し、いくら社内プロセスの改善を行ったとしても、顧客が自社の製品、サービスに見向きもしなければ、売上向上は見込めないからだ。

CPQにおける3D利用の実際

製品構成の複雑さに関係ない利用状況

CPQと3Dの組み合わせの効用はこれまでにも挙げたように色々な製品で見ることができるが、その背景として、製品設計・製造の時点でのICTの利用がある。さらに、それを促進させる要因として、システム連携ができることが挙げられる。これは、設計システムや製造システムなどの既存システムに保管されている品目マスターデータや製品構成データが販売管理システムやECサイト用のデータベースに重複して管理されてしまうことを回避でき、製品提供側に対して大きな業務プロセスの改善を提供するだけではなく、CPQと3Dの連携により、顧客により良い経験価値を提供し、自社が提供する3Dインターフェースを利用するECサイトのファンにすることがビジネス成功の鍵になるであろう。事実、製品構成の難易度に関わらず、CXを重んじているドイツをはじめとする欧州の自動車メーカーはこぞってCPQのフロントエンドに3Dインターフェースを採用している。

CPQから見た3Dのメリット

CPQと3Dの組み合わせにより高い顧客経験価値の提供が期待できる利用シーンは2つに大別される。ひとつは3Dのインターフェースにより、実際に部品組み付け、嵌合をしているような感覚(知覚的経験価値)を得ながら、視覚による組立プロセス確認ができるというところである。もうひとつは組み合わせ結果を見るときに、仮想的ではあるが、全方位、好きな角度からその製品が眺められるという満足感(顧客経験価値)である。

もちろん、CPQにおける業務プロセスの実現という点からはこれらの2つのことがまさに終始一貫してCPQが提供するシステム内で実現できるので、特に対面営業でない、CPQを利用したECサイトでは、3Dインターフェースを利用することによるメリットは、顧客に対して時間や場所での制限を与えずに、顧客に製品オプションの選択肢を委ねること(制約の効いたカスタマー・ドリブン)によって、実際の対面営業よりもCXは高くなる可能性がある。そのため、顧客主義の観点からも、またCPQを提供する企業からの観点からも、CPQと3Dの相性はたいへん良い「イノベーション」であると言えるであろう。

Cincom CPQの3Dインターフェース開発環境Guru

Cincom CPQでは、そのアプリケーション開発環境であるGuru(AI技術を採用したルールビルダーとWebアプリケーションをつくるアプリケーションビルダーから構成される)において、インターラクティブな3DのGUIを利用したアプリケーション開発ができ、さらに、複数のCAD製品とのデータ連携も既に果たしているのでご興味のある方は弊社までお問い合わせください。

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