CPQ利用で製品の複雑さを味方に!
CPQを使うことで製品の複雑さを味方につけましょう!
製品は複雑なものになりがちですが、CPQの製品構成管理は複雑さをあなたの敵ではなく味方に変えてくれます。
ときに人々は何でも単純化しようとします。それが世界情勢、政治、量子力学などどんな話題であれ、「これは実はとても単純なことなんだ」という決まり文句が使われます。
しかし多くの場合、実際には「これ」はまったく単純ではありません。それだけでなく、物事が単純であるとか単純化できると言い張るのは、危険で人々を誤った方向に導くものです。
複雑さは物事の自然な姿だという事実を認めましょう。人間は複雑です。人間が環境や人間同士のあいだで行うインタラクションは複雑なものです。我々の抱える問題やその解決策も同様に複雑です。
多くの広告やマーケティングが、さまざまな言葉で、「複雑なものをシンプルにすることをお約束します」というメッセージを伝えてきます。ほとんど例外なくそうしたメッセージは誤っています。単純なソリューションは通常、複雑な問題を解決するのに役立ちません。
実際に効果があって我々が本当に望んでいることは、問題がその複雑さにも関わらず解決されることなのです。
CPQシステムが複雑な製品に必要な理由
どんな製品のマーケティングにも、その製品が特定の悩みをいかに効果的に解消し買い手にとって利益をもたらすかを、簡潔に説明することが求められます。問題が単純なものであれば製品もまた、その設計とユースケース双方において単純なもので構わないでしょう。しかし問題が複雑なものであれば、ソリューションとなる製品もまた複雑になり、その特定のシチュエーションに対応できるだけの柔軟さと細やかさを満たす必要があります。
たしかに、メーカーは製品を開発するとき、複数市場にわたって様々な使い方ができるよう柔軟性に心を配っています。製品シリーズのうち、95%までは共通の部品や組み立てキットから成り、個別の製品ごとに残り5%で特定のユースケースや対象市場に対応するようになっているかもしれません。
ありふれたDremelの電動工具のことを考えてみましょう。まずベースとなるユニットは、手で持てるような、だいたい電動歯ブラシに似た大きさと形をし手います。ユニットには電力駆動で、様々な使い道ごとに対応したアタッチメントを付けることができます。ドリル、やすりがけ、ルータ加工、切断、研磨その他様々な機能があります。
これくらいの規模であれば、ベースユニットにたくさんのアタッチメントが付属するキット形式で製品を販売することはビジネス的にも可能です。しかしより巨大で複雑、高価な製品となると、このモデルでは立ち行かなくなります。
多くの異なったパーツ、組立部品、バリエーションを取り揃えて製品の[CPQ|構成管理](参考:CPQの機能)をしなければ、目下の目的を達成することができなくなるでしょう。
CPQは複雑な問題に対応した複雑な製品を導き出します
トラックで考えてみましょう。トラックをシンプルに説明しようとすれば、それはモノを運ぶものといえます。こちらからあちらへモノを動かす、それだけです。トラックを複雑に説明してみるなら、それは何らかの課題を解決するためにモノを運ぶものだということになるでしょう。たとえば工場から配送センターへ製品を運ぶのかもしれません。貯水槽から水を火災現場や喉を渇かせた家畜や干上がったプールに運ぶのかもしれません。ゴミを家の前から埋め立て地に運ぶのかもしれません。重たい機材を機材置き場から現場に運ぶのかもしれません。
いずれであれ、トラックを売るということは、それを使ってどんな仕事をするかと不可分です。シャーシや、必要になったときに使われるであろう道具箱を売るだけでは足りないのです。
トラックはそれが果たすべき仕事の内容に応じて組み立てられます。まず運転席、エンジン、フレーム、トランスミッション、リアから構成される、製品の基本部分があり、そこに目的となる仕事に応じた部品が付け加えられていきす。
トラックの販売はいきおい複雑なプロセスとなるでしょう。そうしたトラックが果たすべきあらゆるユースケースを知ることではじめて、営業担当者は「適切に」トラックを販売することが出来るのです。
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CPQはどのように複雑さを飼い慣らすのか
優れたCPQや製品構成管理システムには[インタビュースクリプト](参考:英文参照ページ)が伴います。
スクリプトは、目下の要求に最も適う正しいパーツや組み立て部品の組み合わせに営業担当者や顧客がたどり着けるよう工夫された、順序立てられた質問集の形式になっています。
トラックの例でいえば、インタビュースクリプトはまず一般的なレベルでのトラックの使用目的についての質問から始まります。
「なにかの原材料を運搬する目的ですか?それとも機械や特別な設備を運搬するためですか?」
ついで、運搬される荷物がどんな物理的性質を持つのか、液体なのかガスなのか固体なのか微粒子状なのか、などが質問されます。
可燃性、重さ、その他危険物に関わる性質を有しているかも質問されます。
営業担当者は、その物質や、トラックが使用される仕事の内容について聞いたことがなかったとしても、インタビュースクリプトを使えば顧客の要望を捉えることが出来ます。
CPQでは、各質問の回答や選ばれた選択肢の内容にもとづいて次々に製品の部品やオプション品を追加していき、最終製品のBOM(部品表)と明細価格表ができあがります。
最終製品は、ガソリン輸送機であったり、ゴミ収集車であったり、汎用的な小型トラックであったり、消防車であったりするでしょう。
CPQが営業担当者に替わって「考えて」くれたのです。
営業担当者には特別な専門知識は必要とされません。ただスクリプトを読み上げ、顧客に質問し、回答をシステムに入力するだけで良いのです。
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