営業支援ツールとして利用される製品5選

営業支援ツールとして利用される製品5選

ビジネスの要である営業。これなくして組織の売上は立たないため、営業力強化はすべての企業にとって永遠の課題だと言えます。最近では営業力強化のために、営業支援ツールを積極的に導入する企業が増えているようです。

国内調査会社のITRによれば、SFAなどの営業支援ツール市場は2014年に24.1%増と高い成長を見せ、2019年までの年平均成長率は13.9%とし、継続的に市場拡大していく見通しです。

参考:ITR「ITR Market View:SFA/フィールドサービス支援市場2015

こうした市場拡大の背景には、日本の市場成熟と外資系企業の参入、海外進出への意欲増加など様々な理由があげられます。総じて言えることは、多くの企業が営業の現状に危機感を抱き、その強化を急務としていることでしょう。

そこで今回は、営業力強化に効果の高い5つの営業支援ツールを紹介します。

案件管理 - SFA(セールス・フォース・オートメーション)

SFAは営業活動の効率化や顧客分析、営業マン分析、売上分析など営業にかかわる様々な業務を支援するためのIT製品です。最近では、CRMにSFA機能が内包されているIT製品をよく見かけます。しかし、SFAとCRMにはいまだ明確な線引きがあるため、営業力強化を目的とするならばやはりSFA導入がおすすめです。

Salesforce

SFAの大手ベンダーといえばほとんどの人がこのSalesforceをイメージするほど、多くの企業から信頼を集めています。1992年設立以来SFAとCRMを提供し、現在では世界10万社以上に導入されているIT製品です。

同社が提供するクラウドサービス型のSFAであるSales Cloudは、インフラへの投資なしで世界トップレベルのSFAを導入できるサービスです。

営業業務の自動化と、質の高い見込み客獲得に力を入れている同製品は、1ユーザーあたり年間9,000円と少し高めの価格設定になっています。しかし、世界規模で活用できるSFAは数少ないため、導入価値は高い製品です。

参考:「Salesforce

CHS保健指導管理カタログ
Cincom ECMカタログ

Dynamics 365

Dynamics 365はMicrosoft社が2016年11月に提供開始した、新しい統合型IT製品の一つです。その概要はERP製品のDynamics AXと、CRM製品のDynamics CRMを統合しかつブラッシュアップしたものだとされています。

実は世界的な大手ソフトウェアベンダーによるERPとCRMは初の試みで、ここ1年でその動向に注目が集まっていました。

同製品を導入する利点は、SFAやマーケティング、フィールドサービスなど現代ビジネスにとって最も重要とされている部門での業務効率を改善できる点にあります。さらに、製品としてはERPであるため、生成されたデータを同社のBIツールであるPower BIと連携して、リアルタイムなデータ分析を実施することも可能です。

参考:「Dynamics 365

提案書作成 - ECM(エンタープライズ・コンテンツ・マネジメント)

ECMは文書や画像、動画といった企業内のコンテンツを統合管理するためのIT製品です。単なるファイル共有ツールとして機能するのではなく、誰がいつどんなコンテンツを編集したのか、業務の流れを可視化するワークフロー機能など、様々な機能を備えた製品です。

SharePoint

SharePointはMicrosot社が提供する、サーバ型のECMであり、最も多くの企業に導入されている製品でもあります。SharePointは従来、ファイル共有システムとしての側面が強い製品でした。しかし、近年になりワークフロー機能が充実するなどして、もはやファイル共有システムではなくECMに分類される製品です。

同製品はオンライン版としてSharePoint Onlineも提供されており、サーバやネットワークなどインフラ投資を必要としない導入も可能になっています。

参考:「SharePoint

IBM FileNet

SharePointに次いで市場シェアの高いECMがIBM FileNetです。IBM FileNetの利点はコンテンツを識別するメタデータ(属性情報)をユーザーがカスタマイズし、自由に設定できる点にあります。

この他にもコンテンツのライフサイクル管理を行ったり、よく検索するキーワードをテンプレート化するなど、SharePointに負けず劣らずの機能を提供しています。

参考:「IBM FileNet

見積作成 - CPQ(コンフィギュア・プライス・クオート)

CPQは近年市場を急激に拡大している営業支援ツールです。「Configure(製品構成)」「Price(価格設定)」「Quote(見積)」の頭文字を取ったもので、いずれも営業活動における最重要項目です。

このIT製品が何のために存在するかというと、製造メーカーなど多彩な製品や複雑な部品構成を持つ企業において、Web画面にて製品仕様の決定、価格設定の反映、見積書作成といった一連の業務を効率化します。

Cincom CPQ

Cincom CPQはCincom Systemsが提供するCPQ製品です。Cincom Systemsは1962年に設立して以来、多くの企業のITシステムを支えてきました。Cincom CPQが企業にもたらすメリットは、製品仕様の決定や見積もり作成などにかかる時間の短縮と、それに付随する顧客満足度の向上です。

例えば、同製品を導入したドイツの電子機器メーカーであるシーメンス社は、それまで4~6週間かかっていた受注設計生産品の作成時間を、最大1時間にまで短縮しています。見積作成にかかる時間は3~5日間かかっていたところ、数分に短縮し見積対応数を10倍に増加させたというのも大きな導入効果です。

参考:「Cincom CPQ 導入事例:シーメンス社

この他にも、世界的なヘッドセットメーカーの一般消費者向けECサイトなど、Cincom CPQは幅広い分野で活用されている営業支援ツールです。

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まとめ

以上のように、一口に営業支援ツールといっても目的によって様々な製品が存在します。企業はその中から、現状課題と将来像を踏まえて最適な製品を選択し、適切な運用のもと営業力強化を目指すことが大切です。

皆さんが現在抱えている営業課題とは何でしょうか?本稿で紹介した製品情報によって、その課題が解決されることを願います。

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