リレーインタビュー 「コーチング+IT:第2章 」

 2016.04.01  シンコム・システムズ・ジャパン

リレーインタビュー 「コーチング+IT:第2章 」

山羽教文(やまは たかふみ)氏

株式会社FIELD OF DREAMS 代表取締役

1971年 兵庫県明石市に生まれる。1991年 早稲田大学教育学部理学科数学専修に入学。在学中はラグビー部に所属し、4年次には主将を務める(Under-23日本代表)。1995年 三井物産株式会社に入社。2000年 三井物産株式会社を退社。2003年 オハイオ州立オハイオ大学大学院スポーツ経営学修士修了。有限会社FIELD OF DREAMS(現、株式会社 FIELD OF DREAMS)を設立。2006年 早稲田大学ラグビー部セルフマネジメントコーチに就任。2009年 特定非営利活動法人FIELD OF DREAMSを設立。現在、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科博士後期課程に在学。

主な著書 『歩育のすすめ すべての子どもに歩く喜びを』  山村友宏・山羽教文著 社団法人日本ウオーキング協会監修 三省堂 2009年12月

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2. 介護予防にも活かせるコーチングとIT

石村 今日は特定保健指導ということでお話をさせていただいたんですけれど、ヘルスケアというところで見ると介護も一緒と捉えられますね。たとえば軽度の脳卒中で軽度の障害が出た方も、運動療法によってよくなる可能性があるというのを耳にします。それに、どうしても年を取ったら体力がおとろえます。健康や介護予防のためにどう運動を続けていったらいいかということをコーチングする。そこにすごい可能性があるんじゃないかなと感じているんです。もしかすると50代60代、70代の元気な方がコーチングを身につけると、近所の方を助けてとか、あるいはみんなで健康増進をしていくとか、そういう社会になれるんじゃないかなと思うんですね。
山羽 おっしゃるとおりで、コーチングというのは未来思考なんですね。今の状態ではなくて未来にどういうふうな生活をしたい、どういうふうになりたいから、じゃあその目標達成までのプロセスをサポートをしましょうというものなんです。従来の介護、医療というのは病気になったから病院にいきましょうとか、どちらかというと対症療法でした。でもこの考え方なら未来思考で予防教育にもなります。元気なうちから将来を自分らしく生き甲斐を作っていきましょうというところをサポートできるので、まさしく介護予防と呼ばれるところにも適しているんじゃないかなと思います。ただ、人間は未来のために何かをするっていうのも苦手なんですけどね(笑)。だからこそ、コーチングが必要なんです。

山羽氏

石村 自分で自分の将来を描くということを導くという意味で、介護予防の中でもコーチングには可能性がありますね。そもそも、一般の人がコーチングを学んで、地域で活かせるものですか?
山羽 それができれば理想ですよね。石村さんの本業ともかかわると思うんですが、コーチングというのは1対1なので、やろうと思うと大変お金がかかってしまうんですね。システムは、1対多数なので事業性が高い。ところが効果を考えると、もちろん1対1のほうが高いというジレンマがあります。事業性や費用対効果のバランスをとって、保健指導や介護予防などは進めていかなければならない部分が大きいと思うのですが、もしも地域の中で、高齢者の方々、経験をお持ちの方がコーチングを学んで補完し合うことができればたぶん理想的な形になるのではないかと思いますね。

石村 自分の健康管理を自分でしていきましょうという考え方が日本ではまだ普及していませんね。自分の一生の健康レコードみたいなものをちゃんと保管して見ながら自分の健康管理をするということが始まっていくと、必然的にその次にコーチングが必要な部分が非常によく見えてくると思います。特にジムなどに定期的に通っていない限り、今は自分の健康レコードがないから、体力が衰えていることに気付かないうちに介護まで到達してしまうということがありますね。そこをなんとかうまく超えられる10年20年があれば、こんなにたくさんの人が寝たきりにはならないと思うんです。 まだまだ日本はITの力を保健・医療の世界に持ち込むことによっていろんなことが見えてくると思いますね。それと併行してコーチングというのが広まるということが重要なことなのかなと。私は山羽さんのお話を伺ってそう思いました。
山羽 私の現在のアプローチは、保健指導の専門職の方々にコーチングスキルとマインドをつたえていくということです。今後もこれを進めていきたいと思っています。コーチングのできる専門職が増えることでクライアントによりよいサービスが提供できるだろうと。コーチングのマインド、スキルは我々が提供できるんですが、保健指導や介護予防の仕組みとしてITがもっと入り込んだ時に、それを使ってクライアントさんにコーチングができるスキルがなければならないわけですね。 われわれが専門職を育てる際のカリキュラムに必ずITの話が入ってくるだろうと思っています。それが将来的にできるようになれば、ITと人を応用したサービスが現場に落とし込めるのではないかなと思います。そしてさらに、地域の方々もコーチングマインドを学んでいただければ理想的な社会になると思いますね。

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石村 そうですね。もしかするとサービスイノベーションという世界になってしまうのかもしれないですけれど、今われわれは医療のある分野でITプラスサービスということを考えて、まさにこれからいろいろ発表しようと思っているところです。私たちの提供するITプラス、コーチングというものがセットでサービスされるという世界もあり得ると思います。今日はありがとうございました。

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